前文と法律の性質

憲法前文と法律について

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憲法前文の法律上の性質

前文とは法律の最初に付され、その目的や精神を述べる文書であり、日本国憲法においては国民が憲法制定権力の保持者であることを宣言しており、また近代憲法に内在する価値や原理を確認している点で極めて重要な意義を有しています。本文と同じ法律的な性質を有すると解されていますが、裁判規範としての性格までは認められていません。この裁判規範とは裁判所が具体的な争訟を裁判する際に判断基準として用いることのできる法規範のことをいいます。憲法では抽象的な原理の宣言にとどまっていますので裁判規範としての性格は認められず、執行を求めることはできません。

前文の果たす役割とは

法律によっては、実際の規定に入る前に前文と呼ばれる文章がついていることがあります。具体的な例としては、日本国憲法や教育基本法などが挙げられます。この部分自体が法の内容を詳細に定めているわけではありませんが、この部分にこの法を定めた経緯や法の理念、法によってどのようなことを実現したいか等が書かれていることが多いので、この部分を読むことはどのような法律であるかを理解することに役立つといえます。この部分は、裁判の際に使われる規範として認められるかについては争いがありますが、法規範としての性質があることは認められています。